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歯ブラシは“処方”する時代!? ― 眞田先生とめぐる「選び方ひとつで変わる、お口の世界」

歯ブラシは“処方”されるものだった!?

M子
今日はねぇ、ついに“歯ブラシの種類”の世界に突入よ!コンビニにもスーパーにも薬局にも並んでるけど、結局なに選べばいいのよ!?って思わない?そこで登場するのが、我らが眞田先生!
眞田先生
よろしくお願いします!
M子
で、早速だけど……歯ブラシって、好みで選んでいいの?それとも“こういう人にはこれ”みたいな選び方があるの?
眞田先生
はい、実は私たち歯科衛生士は「歯ブラシの処方」をするんです。
M子
処方!?歯ブラシって、もはや薬の扱いなのね!
眞田先生
来院された患者さんの口腔状態を見て「今この人にはこれがいい」と判断してオススメするんです。
M子
なんかもう……デパコスのタッチアップみたいじゃないの!

歯ブラシオタク誕生秘話〜「全種買い」からの毛抜き地獄

M子
でもさぁ、どうやってそんなに歯ブラシのこと詳しくなったのよ?
眞田先生
実は……昔、勤めていた歯科医院で先輩たちが全員辞めちゃって、新人の私一人になったんです。患者さんから「どれがいいの?」って聞かれても、答えられない自分が悔しくて。
M子
ドラマの序盤すぎる展開よ!
眞田先生
だから、給料袋握りしめてドラッグストアへ行って、歯ブラシ全種類買いました。
M子
ちょっと待って、怖い!給料日=爆買い!?それ趣味とかじゃなくて研究目的なのよね?
眞田先生
はい。買った歯ブラシを全部バラして、毛を抜いて、植毛本数を数えて…毛の感触と本数の関係を全部ノートにまとめて。
M子
毛を抜いて並べるって、もうちょっとした解剖じゃない!?
眞田先生
でも、そうやって実際に「手で触って知る」ことが何より大事なんです。
M子
すごい……これはもう“歯ブラシの研究者”よ。

口の中は“日々変化する”世界。その時に合った1本がある

M子
でも、そんなに細かく違う?歯ブラシって、一度自分に合うやつ見つけたら、それで固定じゃダメなの?
眞田先生
それがですね、お口の状態って日々変わるんです。唾液の質、粘膜、歯茎、舌…全部が体調や季節、ストレスなどの影響を受けます。
M子
え〜……体調不良と連動してお口のコンディションまで変わるって、もうお口って内臓じゃないの。
眞田先生
だから、その時の状態に合わせて“今のあなたに最適な1本”を処方するんです。
M子
なんか歯ブラシって、“心の処方箋”でもある気がしてきたわね。
眞田先生
実際の診療では、「今はこの歯ブラシ、あとこれも持っておくといいかも」って感じで処方してます。例えば仕事の繁忙期がある人には「もしかしたら唾液が減るかも」と予測して、それに合う毛質をおすすめしたり。
M子
占い師なの?(笑)
眞田先生
でも、次に来院されたときに「本当に合ってた!」って言われると、やっぱり嬉しいんですよ。
M子
それってもう“カスタムメイド”よね。……てか、私も処方してもらいたくなってきたわ。
眞田先生
歯ブラシはただの道具じゃなくて、「誰かの今」に合わせて選べる、パーソナルケアの最前線」なんです。それを知ると、ケアってもっと楽しくなるし、役に立つって思えると思います。
M子
歯ブラシ、奥深すぎない?私もう、今日からドラッグストアの歯ブラシコーナーに20分はいそうよ(笑)
眞田先生
学生にも「とにかく自分で使ってみなさい」って伝えてます。毛は抜かなくていいけど(笑)